フィクサー
2021.01.29
CATEGORY:お酒
例えば政治の世界とかで、「影のフィクサー」なんて言葉があります。
表舞台には殆どその名が出てくることはないが、裏の世界では「知る人ぞ知る、表舞台に対して強い影響力を持つ人物」を指す用語として使われています。
そこまで仰々しい内容でなくとも、身近なところで「社長以上に権限のある社員」って、たまーにいたりしませんか?
「あのベテラン課長の鶴の一声で、商品の採用が決定した」みたいな。
さて、本稿はそこまでダーティな内容ではないんですけど、アレですよ。
白馬錦の商品ラインナップにおける「フィクサー」をご紹介したいと思います。
■ 白馬錦 雪ん子 ■
・原料米:信濃大町産美山錦/トドロキワセ
・精米歩合:70%
・アルコール度数:14.9%
・日本酒度:+1
パッと見た目に愛くるしい、ゆるふわボディの持ち主ですが、その姿にダマされてはいけません!
この可愛らしい見た目の裏に、幾つもの”力”が秘められています。
まず、その「中身」は信濃大町産100%の酒米が使用された「白馬錦・極旨口」が詰め込まれており、呑む人の五臓六腑を魅惑の世界へと誘います。デンジャラス!
■ 胴体の文字は職人さんによる手書き。 ■
次にこの「容器」です。
中のお酒を飲み終わった後に洗いさえすれば、そのまま徳利として使えるという、「ひと粒で二度おいしい」マルチタレントぶりを発揮!
更に「メモリー」機能!
”メモリー”というと、小指くらいの大きさのUSBな例のアレを連想しますが、”記憶”というのは何もデジタル機器ばかりに収めるものではありません。
白馬でスキーやスノボを楽しんだ後にこの雪ん子を購入。家に持ち帰り、中のお酒を楽しんだ後は飾り物として、本棚などに置く。
■ 今、雪の銀河に彩られた、鮮やかな記憶が甦る! ■
すると、どうでしょう!この雪ん子を見る度に、あの白馬での楽しい思い出がありありと甦るではありませんか!
そうです、まさにあなたの旅の記憶を体現する存在が、この「雪ん子」になるのです!
余談ですが、毎年白馬に行く度にこの雪ん子をひとつだけ購入されるお客様がいて、何と30個以上もコレクションされているというお客様もいらっしゃるほどです。
まさに、マーヴェラス!
更に更にこの、「ちょっとしたプレミアム」感!
「雪国なんだから、幾らでも雪だるまっぽいお土産品なんて、あるんじゃない?」とお思いのそこのアナタ!
確かに、雪だるまをモチーフにしたお土産品はあるんですが、アレなんですよ。
こういう「陶器ボトルに詰め込まれたお土産用途のお酒」って、今の時代は殆ど無いんです。
何故って?
コストと手間暇がかかるから。
今から15年くらい前はそれでも4~5個ぐらい、同じようなアイテムがあったと思いますが、ここ最近ではもう殆ど白馬エリアでは同様の商品を見かけるケースは本当に少なくなりました。
そう、一見事も無げに棚に並ぶこの雪ん子ですが、白馬のお土産屋さん等でよくよく辺りを見回すと、同様のものが殆ど存在しないことにきっと驚くでしょう! これぞ、アメイジング!!
そんな沢山の魅力にあふれるこの「雪ん子」ですが、実は終売の検討をした時もありました。
・・・が、「ゆっくりだけど絶対に売れる!」というその確かな実力が、”終売”という言葉を一蹴したという歴史もあります。
弊社の「雪中埋蔵」ですとか、「初午寒搾り」といった分かりやすく、華々しい商品の陰にひっそりと置かれているこの「雪ん子」ですが、世の中の流れが更に早くなっているこの令和の時代にあって、三十余年ものロングセラーを誇るその実力は、まさに「白馬錦のフィクサー」と呼ぶに相応しい逸品と言えるのではないでしょうか!?
「雪ん子」。
それは、いつもそこに在る。永遠に。
(SNSとは連動していません)
