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瓶囲い秋熟(R2BY) レビュー

2021.09.08

CATEGORY:お酒

秋への助走期間が短い?

 

 先日まで「暑い!暑い!」と、スポーツドリンクをゴクゴクと飲んでいたのがウソのように、何やらここ大町市も一気に冷え込んできました。
まだまだコロナ禍の真っ最中ということもあるので、気楽に「秋のそぞろ歩き」とは行きませんが、その分はお酒でカバーするというのが、酒蔵と日本酒愛好家の心意気と言うものでしょうか?

 

毎度お世話になっております、B.J.コースケです。

 

 

 

 

 さて、そんな肌寒さもしっかりと感じられるようになってきた昨今、白馬錦からはいよいよ秋の純米吟醸・季節酒「アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟(R2BY)」が2021年9月9日に発売となります。

 

今回のブログではこの「秋熟」の味わいについて迫ってみたいと思います。

 

 

 

 

味の厚みと”ヌケ”

 

 まずは口に含むと白馬錦の季節酒らしい、ぽってりとした米の甘みと、「じゅわっ!」とした酸味をしっかりと感じます。

また「秋まで熟成を重ねました」というその言葉通り、ほんのりとした熟香があります。
熟香と言うと、最近のフレッシュ感至上主義とも思える流れからすればあまり好まれない要素ですが、この程度の熟香ならば十分に「演出」レベルで楽しんで頂けるのではないかと。
全体的に、昨今の潮流からすればひょっとすると「ややヘビー」と位置づけされるかもしれない、しっかりとした味の厚みがあります。
しかし、そこは白馬錦で、とても舌ざわりが優しい。
「味っ気はしっかりしているのに、柔らかーい!」と口にした方なら思うのではないでしょうか?

 

 そして特徴的とも言えるのが、その後味・・・味の”ヌケ”。
いわゆる「水のようにサラサラと流れゆく」とか、「綺麗に収れんしながら味わいが消えてゆく」というのではなく、「カコン!」と味の一部がいきなり消える印象があります。
トップ(味の入り)の重さから想定し、味のヌケまで構えこんでいると、「アレ?そこまで強い踏み込みが無い?」という感じ。
「綺麗に収れんしながら味わいが消えてゆく」のが柔らかく、やさしいヌケと言うのなら、この「カコン!」としたヌケはある意味で「硬いヌケ」と言ったところでしょうか。

 

※.ただし、よく空気に触れさせるとこの「硬いヌケ」はナリをひそめる様で、時間が経てば全体の味わいに落ち着きが出てくる可能性もあります。

 

 この味のしっかりとした感じから、肴には「水炊き」か、淡いダシ醤油で炊いたツミレなどが美味しい取り合わせになるのではないかと感じました。

 

 

 

 とは言え、秋はまだまだ始まったばかり。
水炊きとツミレのみならず、「アレコレと秋酒と肴の組み合わせを楽しむことが出来る季節になった」というのがこの季節、最大の楽しみではないでしょうか?

 

というわけでこの秋、「アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟」のご愛飲をよろしくお願いします!

 

 

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