秋酒を燗酒で
2021.09.15
CATEGORY:お酒
ドーモ皆さん、B.J.コースケです。
先日、白馬錦より、秋の純米吟醸「アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟」を出荷させて頂きましたが、お味の方はいかがでしょうか?
おかげ様で各方面から「今年の秋熟、美味しいね!」とお褒めの言葉を頂いております。
ありがとうございます!!
・・・と言うと、何だか自作自演というか、サクラというか、ヤラセと言うか、ステマ感が半端ないんですが、いや、ホントなんです、ホント!
ほら、アレですよ。
あんましこーいう風に褒められることって、めったに無いんで、何と言いますか、褒められる事に慣れていないってゆーか、気ハズカシイってゆーかー、こそばゆいってゆーか?
つまり一言で言いますと、アレですよ!
ありがとうございますッ!!
(スピードとパワーで押し切る2回目)
さてさて、この「秋熟」なんでスけども、ラベルをよぉく見ますと、「飲み頃温度 10度/40度」と書いてあります。
要するに、「ぬる燗までならOKよ?」ってコトが言いたいんですね?
じゃあ、実際に秋熟を燗ツケしたら味はどのように変化するのか?実験してみました。
■ 立ち上る湯気が、貴方を提灯の世界へと誘う・・・ ■
今回の実験では、あえてアルミのチロリで燗つけしました。
本当は錫チロリで燗つけすればより味が膨らむので使用したい所ですが、逆に言えば味の印象を大幅に変えてしまいます。
ので、およそ一般的に使用されるであろうアルミのチロリを使用してみました。
ちなみにお猪口は陶器の八尺猪口を使用しています。
と、いうわけで、レッツ燗酒!!
■ 40度で燗つけ ■
本酒において、ちょうど香気成分などが揮発し始めているのでしょうか、酒器を口に近づけるとむせる位の立ち香が上っています。
味も一気に酸味がクローズアップされたような感じで、香辛料を効かせたものに向いていると思います。
逆に言えばこの温度帯だと、淡いダシで作ったおでん等は合わないかもしれない。
■ 50度で燗つけ ■
いわゆる「燗酒」らしい温度帯って、50度以上かと思うんですけど、メーカー推奨温度を10度上回るとどうなんでしょうか?こちらも試してみます。
飛ぶべき香気成分などが飛んでいるのか、常温の本酒に比べ全体の味わいがやや丸くなります。
味の色彩につながる成分がある程度飛んでいることによる、”味の解像度/鮮やかさ”がナリをひそめていると言っても良いでしょう。
程よい米のどっしり感もあり、焼き鳥を燗酒で呑むというのなら、この50度まで引っ張るのもアリかな?と思いました。
しばし杯を重ねると、舌に米の甘みがジワリと残りますが、まさに「米で出来たものを口にしている」カンジ。
■ 60度で燗つけ ■
いわゆる舌がアッチッチ!」になるのって、大体55度以上だと思うんですけど、ひとまず実際に口にできるMAX温度である60度でもひとまず実験。
酒器を口に近づけると目に揮発したアルコールが入ってくる?ようで、思わず目を細めてしまいます。
口にすると、まさに「舌に熱さが感じる」温度。
味も香りも相応に飛んでいますが、それでも米の甘みがバランス感を崩す事なくしっかりと残っており、根っこの部分で揺るぎないコシの強さを感じます。
どうしても元の姿からはかなり変化してしまいますが、もうこの温度帯というのは「熱くなきゃイヤ!」という人のための温度でしょう。
・・・と、以上のような結果になりました。
口にする料理に合わせて、アレコレと温度の違いによる質感の変化を楽しんで頂ければ、と思います。
何だかんだで、暑かったり肌寒かったりと、まだまだ季節が不安定な昨今。
「ちょっと日本酒で温まりたいなー」なんて時、白馬錦の秋熟を温めて頂ければと思います。
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