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酒屋から見たスマホの写真

2022.07.29

CATEGORY日常

 今から約20年ほど前、コースケは小さな酒問屋に勤めておりました。
今も当時も変わらず、商品を取引先に案内するにあたっては必ず商品の写真が必要になるワケですが、ここにチョイト問題がありまして。

 

と、いうのも、そういった商品写真をコンパクトデジカメで撮影してくれる蔵元はまだマシなのですが、当時の”ケータイ”で撮った写真を送ってくる蔵元もいたのです。

 

「当時のケータイ」・・・今で言う所の「ガラケー」ですが、単にレンズが一つしかないとか云々の前に、「外観が確認できるレベルの写真」は撮れるものの、その処理能力全般の低さから、カタログやポスターなどに使えるレベルの写真は望むべくもなかったワケです。

 

 

・・・あれから20年。

 

「携帯電話」に付いているカメラは大幅な性能向上が見られ、レンズそのものの大きさなど物理的に難しい部分を除けばかなり「使える」性能を有するようになったのは周知の通り。

 

 では、現代のスマホについている写真機能は酒屋が使うのに問題ない性能を有しているのでしょうか?

今回のブログは使い始めて約一年になった、iPhone 12 PRO を用いて、この点に迫ってみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

■ x2モード/横撮り

 

 まずは「ちょっと思わせぶりな風景画」っぽい写真を撮ってみました。
三脚を用い、暗い部屋の中で露出アンダーで撮影した結果がコチラなんですが、まずまずといったところでしょうか。

 

 

 さて、肝心な商品写真についてですが、酒瓶の「商品写真を」撮影するにあたっては、いわゆる「タル歪み」を出してはいけません。
タル歪みは商品に近寄りすぎて撮影を行ってしまうと発生してしまう現象ですが、これを回避するには酒瓶とカメラの間隔をちょっと遠めに取り、適当な望遠レンズで撮影すれば歪みを抑えることができます。

しかし、スマホのカメラはどうしても(物理的に)望遠が苦手。
複数のレンズが装着されたことにより、昔に比べれば遥かに状況が改善されたとはいえ、物理特性を無視できるわけではないので、歪みを出さないにも限度があります。

iPhone 12 PROの場合、拡大モードに入るとまずは「x2」と表示され、これをスワイプすると10倍まで拡大できるように見えますが、2倍以上の拡大については、画像の一部を切り取り拡大処理する「デジタルズーム」となっておりますので、絵のキレ具合を求めるならば2倍が限界です。

 

 

 

 

■ x2モード/横撮り&トリミング/歪みが出ない程度に近づく

 

 と、いうわけで、2倍望遠でタル歪みをなるべく出さず、それでいて絵のキレ具合も許容範囲で・・・ということを加味して撮影した商品写真がコレ。

WEBページに掲載するにあたり、画像を縮小処理していますが、それ以外は完全にスマホのみで処理を終えています。
パッと見に悪くないんじゃないかと思いますが、どうでしょうか?
更に細かい加工を施せば、小さな商品概要書に使用するぐらいであれば、特に問題ないかと思われます。

 

 

 

 

 

ただ、拡大してみると、一気にキレの悪さが出てきます。

かと言って、キレを重視しようとすると・・・。

 

 

 

 

■ x2モード/横撮り&トリミング/なるべく近づく

 

 うーん。少しですが、瓶の下側でタル歪みが出ていますね。
口頭での確認レベルであれば問題ないんですが。

 

 

 

 

■ x2モード/縦撮り/なるべく近づく

 

 お、パッと見にはイイ感じに見えます。

ただどうしても瓶のフタと底の部分を見るとかなり奥行が強く出ている感じがありますが、ここさえ許容できればコレはコレで使えそうです。

 

 

 

 

拡大しても使い物にはなるキメの細やかさが残っていますね。

 

 

 

 

 

 ここまでは「カタログなどで用いることを想定した酒瓶の写真」を撮影したものとなります。
しかし、タル歪みを気にしなくても良い、いわば「酒イベントのポスターで使われそうな写真」という事で写真撮影を行ったら、どのようになるのでしょうか?

 

 

 

 

・・・おおお、なんかイイ感じに見えますよ!?

 

解像度やキレ、ぼかし加減も、特に問題があるように見えません。
LiDARでの被写体/背景の区分けはたま~におかしな演算結果を出すこともありますが、被写体の形状が単純かつ、背景との差がしっかりしているのであれば、このようにボケ味の部分もいい感じに仕上げてくれるようです。

 

 

 

■ まとめ ■

 

 ・カタログ写真で使うことを想定して、720ml瓶(単体)を撮影すると、幾ばくかの不満点はあるが、使い物にはなる。
 ・ポスターに使うことを想定した酒器などの撮影については、被写体との距離/焦点距離に問題が無ければ、かなりイケる。

 

 

 

 ということが分かりました。
本稿が全国のお酒関係の方々(特に画像を扱うスタッフの方)に少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

 

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