COMMITMENT 酒造りのこだわり

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山と、水と、
ともに生きる。
私たちは北アルプスの麓、
標高700m余りに位置する
長野県大町市に酒蔵をかまえ、
信濃大町の契約栽培米と
北アルプスの清冽な水、恵まれた自然環境の
もとで酒造りを続けております。

故郷の米と、水と、人の真心で醸す
安心安全な酒に、
信濃大町の山と、水と、ともに生きる、
私たちの思いを込めて、
お客様の記憶に残る郷酒を
造り続けていきます。

蛇口をひねれば湧き水。

白馬錦が生まれた長野県大町市は
緑のダムと天然の濾過装置がある自然豊かな環境にあります。

保水力に優れ、豊富な緑に覆われた大町市の大地は
雨が降りそそぐ際に植物が緩衝材となり山崩れを防ぎ、ゆっくりと時間をかけて地中に浸み込んでいきます。
それはまるで天然のフィルターのように雨水を濾過し、美味しい地下水を作り出す「自然の水工場」。

なので大町市には浄水場がありません。
水道水として使う際に必要な法律で定められている最低限の処理*だけを施して人々へ届けられるのです。
※25mプールの水(300万ℓ)に対してペットボトル1本分(500ml)の次亜塩素酸ナトリウム(塩素)が入る。

美しい河川に恵まれた大町市の水道水は
矢沢水系、居谷里水系、白沢水系、上白沢水系の4水系からそれぞれ作られています。

たとえば大町商店街では東側と西側のお店で使っている水が違います。

東側は『女清水』と呼ばれる、標高900mの里山・居谷里の湧水が
西側は『男清水』と呼ばれる、標高3,000m近いアルプスの上白沢(黒部ダム入口の川の上流)の湧水がそれぞれ蛇口に流れます。

白馬錦の水源は、大町市東部の居谷里湿原のもの。

数ある大町市の水源のうち、最も柔らかい印象を持つ伏流水です。
澄みきって、柔らかい、白馬錦の酒質に繋がっているのです。

4代目薄井朋介は、国の減反政策や後継者難により年々減り続けていく農家と、休耕田 が増え寂れていく圃場を憂いて、
この美しい故郷の田園風景を守らねばならないと立ち上がりました。
農家と圃場を守ることと良い原料米を確保することを目指した、契約栽培による原料米の仕入れを始めて既に30数年になります。

契約農家を買い支え、品質の改良を重ね良い原材料で良い酒を造る。
それが、薄井商店の原点となりました。

『知らない土地の米ではなく、
生産者の顔の見える米を使いたい。』

10数年前に、全量契約栽培が実現し、
2017年には主な酒造米である美山錦、ひとごこち、金紋錦、トドロキワセの栽培地は、
酒蔵から半径7kmの範囲となりました。

春と秋の年2回、蔵元と杜氏、生産者を交えた勉強会を開き、語りあいながら醸造につながる米質の向上を図っています。

平成20年より、環境にやさしい栽培技術を採用、生産農家全員に「エコファーマー」*認定を受けていただき、
土壌改良、化学肥料による水質汚濁防止などの取組みを始めました。
※環境に配慮した持続性の高い農業生産方式の導入を促進するために定められた「持続農業法」に基づき、
堆肥の適正量を守り、化学肥料・農薬の使用量の低減など環境に配慮した農業計画を都道府県知事に提出し、認定を受けた農業者。


平成27年より、「さらなる向上を」と始めたのが田んぼに深く水を入れる『深水栽培』。
田植え後の水位を深くすることで余分な枝分かれをなくし茎を太くします。
これにより肥料の量を抑えながら、一株あたりの籾の数を減らし、一粒一粒の充実を図っています。
現在では、ほぼ全量において採用されています。

薄井商店は、原料米の品質向上に、とどまることなく取り組んでいきます。

杜氏

松浦宏行(杜氏)

生まれ:1973年(昭和48年)9月11日
入社:1999年(平成11年)10月18日
杜氏就任:2007年(平成19年)

白馬錦の造りは、主に豪雪地域の小谷村出身の杜氏・蔵人が担ってきましたが、
平成19年に松浦杜氏が就任する頃からは、徐々に大町市内で働く農家さん、職人さんが中心となっています。

杜氏以外は季節雇用で、それぞれに本職を持ち、その技能や経験を酒造りに活かしてくれています。
契約農家の一人も蔵人です。

造り

標高750mを超える大町市では沸点が低く、湯が沸騰しても100℃に達しません。

お米を蒸す蒸気温度を上げるために蒸気加熱器を使用し、さらに蒸す時間を長くとることを心がけています。

冬はマイナス10℃を大きく下回る環境。山の上で酒を造っている感覚です。

低温乾燥した空気は、蔵人の気を引き締め、雑菌を寄せ付けず、健全な発酵に最適な環境です。

冷やすこと以上に冷えすぎないように暖めることに気を使っています。

酵母は、日本醸造協会・長野県工業技術センター等の研究機関から購入しますが、
全て自社で拡大培養した上で使用しています。

設備

白馬錦を醸す蔵は、「塩の道」と呼ばれる千国街道沿いの中心市街地の真ん中に立地しています。

昭和40年代に清酒評論家でもあり建築家の、篠田次郎氏の設計により建築されました。

住宅の密集する中で敷地は限られる中、3階、中2階、1階、地下と立体構造の設計で、
上層から原料処理→醸造→貯蔵と効率よく物量が移動できる仕組みとなっています。

とくに地下は真夏でも20℃を超えない冷涼な空間で、清酒の健全な熟成に寄与しています。

2020年には、高精度フィルター、火入急冷充填システムとクリーンルームを導入し、安全で品質の高い製品づくりに邁進しています。